園だより愛光

【4月の聖書の言葉】

「新しい歌を主に向かって歌え。」  旧約聖書 詩編 96:1

 

「月  の  心」

お子さまのご入園、またはご進級を心からお喜び申し上げます。

園庭の桜がこの月曜日に満開になりました。そのあとの強い雨と風で随分散ってしまいましたが、それでもまだ花が残っています。近年ではもっとも遅い開花だったそうです。3月に気温の低い日が多かったのが原因のようですが、それでも、こうして桜が咲き、春らしい時候を迎えて、幼稚園の新年度を無事始業することができました。とても嬉しく思います。

それにしても、春というのは、なぜか日差しが明るく感じられますし、いろいろな花々が咲き、樹々が芽吹いてきます、虫も活動を始めます。自然が活発に動き出すからでしょうか、わたしたちも、不思議と心が弾み、うきうきした気分にさせられます。

そして、目を輝かせて登園してきた子どもたちに出会って、わたしどもは何とも言えない喜びに満たされます。新年度も、精一杯励んでいこうという気持ちになります。このようなことを思い巡らしながら、今月の聖句を選びました。

わたしたちに「新しい歌を主に向かって歌え」と呼びかけているのは、大昔のユダヤの詩人のです。その言葉には、深い意味が込められています。わたしたちが、この季節にいろいろな新しさを見つけ出して喜ぶ前に、その嬉しさを「主(神さま)に向かって」歌いなさいと、詩人は勧めているのです。

この言葉には新鮮な響きがあります。なぜなら、新しいことが起こって嬉しい時、楽しい時に、わたしたちはそれを神様に感謝するよりも、自分に引き寄せて、自分の努力の成果だけにしてしまったり、たまたま起こった偶然と軽く片づけてしまったりしているからです。周囲の人々が自分をどれだけ助け、支えてくださっているかさえ忘れてしまうこともあります。

わたしたちは、この春、いろいろな新しさを経験して喜ぶ時に、それをお与えくださった神さまに感謝しつつ、謙虚に歩みたいと願っています。この1年、どうぞよろしくお願いいたします。

(牧師・園長 平山正道)

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